オリゴ糖が腸内環境に良いというのは色々なところで言われておりご存知の方も多いですね。
とはいえこういった食品では、まず副作用があるのかどうかが気になります。
その中でも「アトピー性皮膚炎に効果があるのか悪化させるのか」を気にされる人が結構いらっしゃるようですね。
乳児や幼児の便秘改善のためにオリゴ糖をあげようとするお母さんは多いですから、子供のアトピー性皮膚炎にどう影響するかを気にするのは当然と言えます。
果たしてオリゴ糖はアトピー性皮膚炎に効果があるのか?それとも悪化させてしまうのか?というのをお話していきたいと思います。
目次
アトピー性皮膚炎の仕組み
まずはアトピー性皮膚炎がどういう仕組みで起こるのかお話しておきましょう。
アトピー性皮膚炎は、アレルギー反応の一つです。
アレルギーには花粉症やアナフィラキシーショックなど様々なものがありますが、そのうちの皮膚に症状が出るものをアトピー性皮膚炎と言います。
だからアトピー性皮膚炎の根本の原因は体の免疫機構にあると言えるでしょう。
食べ物とアトピー性皮膚炎の関係
アトピー性皮膚炎になっている1歳未満の乳児の7割が食物アレルギーを合併していることから、アトピー性皮膚炎は食べ物との関係が示唆されています。
なぜ食べ物によってアトピー性皮膚炎を発症するのかというと、食べ物を吸収する小腸の働きが関わっています。
食べ物を摂取して最終的に体に吸収するのは小腸になるのですが、ここで吸収されたものを異物とみなした時に免疫機構が働いてこれを攻撃します。
この時に免疫細胞から生み出されるIGE抗体というものがアトピー性皮膚炎の原因になります。
IGE抗体は本来、有害なものを体外へと排出するという役割を担っていますが、免疫機構に異常があると無害なものに対しても過剰反応を示し、アレルギーになるのです。
この時に、小腸の腸粘膜に穴が空いてしまう「リーキーガット症候群」にかかっていると、タンパク質を未消化のまま吸収してしまってそれを異物とみなすアレルギー反応を起こすこともあります。
いずれにしても、食べ物の小腸での吸収がアレルギー、アトピー性皮膚炎と関わっているということが言えますね。
オリゴ糖は小腸で吸収されない
食べ物とアトピー性皮膚炎の関係を知ったうえで、オリゴ糖を摂取するとどうなるかお話していきましょう。
そもそもオリゴ糖とは、糖がいくつか結合した難消化性の糖質の総称で、小腸で吸収されずに大腸へと届けられてビフィズス菌のエサになります。
つまり、小腸で吸収されることで発症する食物アレルギーとは全く異なる反応を見せるということです。
だからオリゴ糖を摂取することでアトピー性皮膚炎が悪化するということは有り得ないのです。
大腸に届けられたオリゴ糖がアトピー性皮膚炎を改善!
オリゴ糖は小腸で吸収されないのでアトピー性皮膚炎を悪化させるということが無いのに加えて、オリゴ糖の大腸での働きはアトピー性皮膚炎の改善に効果があります。
大腸に届けられてビフィズス菌のエサになったオリゴ糖は、ビフィズス菌を増殖したり短鎖脂肪酸という物質を生み出します。
この短鎖脂肪酸は様々な効果をもたらしてくれるのですが(詳しくはオリゴ糖の効果の話を参照)、その中には免疫機能の調整、アレルギー反応の抑制というものもあります。
短鎖脂肪酸がどうアレルギーに働きかけるのかを具体的に話すと、酪酸という酸が炎症やアレルギー反応を抑制する「制御性T細胞」を増殖する役割を持っているのです。
元々腸には体全体の免疫細胞の6割が集結しており、腸内環境とアレルギー反応は関係していることが分かっています。
アトピー性皮膚炎にかかった小児が便秘を伴っていることが多かったり、ビフィズス菌の粉末を投与することで花粉症が改善したという報告があるのはその事実を裏付けていますね。
だからオリゴ糖で腸内環境を改善すればアトピー性皮膚炎の抑制に効果がある、というのはある意味当然と言えるのです。
ラフィノース(ビートオリゴ糖)のアトピー性皮膚炎改善例
オリゴ糖の一種にラフィノースというものがあります。
ラフィノースは甜菜(ビート)から抽出されるので別名:ビートオリゴ糖とも呼ばれているのですが、臓器移植手術の際の保存液にも使用されるほど安全性が担保されているオリゴ糖です。
そのことからラフィノースはたびたび、オリゴ糖の効果を確かめる実験に使用されます。
そして、ラフィノースがアトピー性皮膚炎を改善する効果があるのかという実験もされました。
こちらがラフィノースがアトピー性皮膚炎を改善した効果が示された論文です。
こちらの実験では、1日4gのラフィノースをアトピー性皮膚炎の患者36名に約4か月間投与して、ビフィズス菌が増殖した人にアトピー性皮膚炎の改善効果があったことを示しています。
オリゴ糖の便秘改善効果もアトピー性皮膚炎に効果が
オリゴ糖のアトピー性皮膚炎の改善効果は、酪酸によって制御性T細胞を生み出すことに加えて「便秘が解消される」というのもあるのでしょう。
便秘になると、便が長く腸に留まると腐敗して有害物質を発生させます。
発生した有害物質が腸で吸収されることにより体の免疫機能を低下させることも懸念されますから、オリゴ糖によって便秘が改善されることもアトピー性皮膚炎の改善効果につながっていると思われます。
短鎖脂肪酸には、大腸のエネルギーになって腸の蠕動運動を活性化させたり粘膜の分泌を促す効果もあるので便秘が改善されます。
オリゴ糖がアトピー性皮膚炎を悪化すると言われる原因は?
これまでの話から、オリゴ糖にはアトピー性皮膚炎を改善する効果があることは明白ですが、中には「オリゴ糖でアトピー性皮膚炎が悪化した!」と言う人もいます。
オリゴ糖が難消化性の糖質である以上有り得ないのですが、もし悪化したという人がいたとすれば「消化性のオリゴ糖を摂取している」ことが原因と思われます。
オリゴ糖には色々な種類があり、一概にオリゴ糖と言ってもひとくくりには出来ません。
そして、中には消化されやすいオリゴ糖もあるのです。
また、スーパーやドラッグストアで購入できる市販のオリゴ糖は純度が低く、砂糖や人工甘味料などの余計な成分で水増ししているものも多くあります。
こういったものを摂取していると、オリゴ糖でアトピー性皮膚炎が悪化した!という人がいてもおかしくはないですね。
そして、オリゴ糖を選ぶ上ではその種類や商品を厳選する必要があるということも示しています。
どんなオリゴ糖を選べば良いのか?
オリゴ糖にも色々な種類や商品があり、どれを選んだら良いのかわからない人も多いでしょう。
むしろ「オリゴ糖なんてどれを選んでも大して変わらない」という考えの人が多いと言えますね。
しかしオリゴ糖の効果を最大限にするためにはその選ぶ方も注意が必要です。
それは前述のように
- オリゴ糖にも色々な種類があること
- 市販のものでは純度が低い
というのが理由として挙げられます。
オリゴ糖もビフィズス菌も色々な種類があり、それぞれのビフィズス菌が好んで食べるオリゴ糖の種類が異なるのです。
だからビフィズス菌の効果を最大限に発揮するためには色々な種類のオリゴ糖を同時に取ることが必要です。
かつ、砂糖や人工甘味料のような余計なものが入っていない高純度のオリゴ糖が望ましいのです。
つまりオリゴ糖を選ぶ上では
①色々な種類のオリゴ糖が入っている
②高純度である
という二つの条件が必須になってきます。
私はこちらのオリゴ糖をオススメします
色々な種類のオリゴ糖が含まれる高純度のものというのは探してもなかなかありません。
その探す手間や時間が惜しいという方には、僭越ながら私が使っているオリゴ糖を紹介させていただきます。
私が使っているオリゴ糖は「日本一売れているオリゴ糖」でもあるカイテキオリゴというものです。
これは先ほどの
①色々な種類のオリゴ糖が入っている
②高純度である
という条件を満たしているのは当然ですが、さらに「最も効果がある黄金比率」に基づいてオリゴ糖を配合しているのが最大の特徴です。
具体的には
・ラフィノース
・フラクトオリゴ糖
・ミルクオリゴ糖
・環状オリゴ糖
・イソマルトオリゴ糖
・ラクトース(乳糖)
といった種類のオリゴ糖を黄金比率で配合していて、この黄金比率は「EOS理論」として販売会社が特許申請中です(特許出願番号2013-509964)。
そして含まれているオリゴ糖の原料は牛乳、トウモロコシ、甜菜(ビート)など自然由来の成分なので、アレルギー皮膚炎の悪化を気にする方にとっても安心です。
だから赤ちゃんでも妊婦でも安心して摂取することが出来るオリゴ糖です。
私自身もこのカイテキオリゴを使って便秘が改善しました。
カイテキオリゴを実際に使ってみてのレビューなんかも書いていますのでそちらも参考にしてくださいね。
>>カイテキオリゴを実際に使っての詳細なレポートはこちらです!
アトピー性皮膚炎に効果があるオリゴ糖の中でも、最も効果が発揮できるのがカイテキオリゴなのです。。
まとめ:オリゴ糖はアトピー性皮膚炎に効果がある?それとも悪化させる?
オリゴ糖は小腸で吸収されないので食物アレルギーを起こすことはなく、アトピー性皮膚炎を悪化する心配もありません。
小腸で吸収されずに大腸に届けられたオリゴ糖はビフィズス菌によって代謝されて短鎖脂肪酸を生み出して免疫機能を改善してくれる効果があります。
オリゴ糖の選び方によっては効果が薄かったりするので
①色々な種類のオリゴ糖が入っている
②高純度である
という二つの条件を満たすオリゴ糖が良いでしょう。
もしオリゴ糖を選ぶのが面倒くさいという方は、私が使っているカイテキオリゴを選ぶと良いでしょう。