飲むヨーグルトって普通のヨーグルトを食べるより気軽に飲めますよね。
普通の固形のヨーグルトを食べようと思うと、スプーンを使わなくちゃいけないとかプレーンヨーグルトに何か入れて食べなくちゃいけないとか、面倒なことが色々あるんですよね。
その点飲むヨーグルトなら、キャップを開けて飲むだけ・・・と非常に簡単。
「毎日続けやすい」という観点で見ると、こういった手軽さがうれしいですよね。
とはいえ、飲むヨーグルトには「本当に効果があるのか?」という疑問もつきまといます。
果たして飲むヨーグルトを取り続けることで便秘や下痢の改善に効果は期待できるのでしょうか?
目次
飲むヨーグルトの作り方
まず、飲むヨーグルトと普通のヨーグルトの違いや、飲むヨーグルトの作り方のお話からしていきましょう。
原料となる牛乳を乳酸菌で発酵させることでヨーグルトが作られるわけですが、これだけで出来るのがいわゆるプレーンヨーグルトです。
砂糖や香料などを加えず、牛乳に含まれる乳糖が乳酸菌によって発酵されることにより乳酸、酢酸といった有機酸を作り出すので酸っぱいです。
ここからさらに、甘味料・果汁を加えて寒天やゼラチンによりプリン状にしたものがハードヨーグルトというもので、日本で最初に発売されたヨーグルトでもあるので最もなじみ深いヨーグルトでしょう。
そして肝心の飲むヨーグルトの作り方なのですが、これは単にプレーンヨーグルトを攪拌して細かく砕いているだけです。
ヨーグルトを水で薄めているのでは?と思っていた方もいるかもしれませんがそうではないんですね。
だから普通の家庭でも、プレーンヨーグルトをミキサーにかけるだけで手作りの飲むヨーグルトが作れます。
まあ製品としての飲むヨーグルトは製造の過程で甘味料を入れたりして口当たりをまろやかにしているところはありますが・・・少なくとも、飲むヨーグルトであっても普通のヨーグルトと同じような濃度で栄養を摂取できるというのは確かです。
飲むヨーグルトに効果はあるのか?
果たして飲むヨーグルトを毎日飲み続けることで健康に効果があるのでしょうか?
ヨーグルトの最大の特徴は「乳酸菌を含む」という点にあります。
乳酸菌は大腸内の善玉菌として知られていますね。
つまり、ヨーグルトを取って大腸内に定着させることが出来るかどうか?というのが話の争点です。
結論から言うと、外部から取った乳酸菌は腸内に定着せず時間が経つと排出されてしまいます。
何しろ、乳酸菌を投与した人の糞便から投与したのと同じ量の乳酸菌が検出されたなんて実験結果もあるくらいです。そのくらい外部から取った乳酸菌というのは腸内では定着しにくいのですね。
大和薬品という会社のHP上ではハッキリと「食べた乳酸菌は定着しない」という風に書かれています。
そもそも乳酸菌という物自体、腸内においてはそれほど大きな役割を持っているわけではありません。
何しろ善玉菌の99.9%を占めるのが「ビフィズス菌」であり、乳酸菌が占める割合は0.1%以下。
しかもこれは善玉菌全体で見た割合で、善玉菌、悪玉菌、日和見菌など腸内細菌全体で見るとその寄与度はさらに低くなります。
数百兆個もの腸内細菌がうごめきあっている中に、元々割合が少ない乳酸菌に外部から割って入っていけるほどのパワーはないのです。
ただ、腸内に定着せずその健康への寄与度も小さいとはいえ「何も取らないよりは良い」のは確かです。
飲むヨーグルトの味そのものが好きというのなら続ければ良いと思いますし、思い込みで健康になるプラセボ効果も期待できますので続けた方が良いでしょう。
ただし、健康目的で飲むヨーグルトを取るとなるとちょっと期待外れな面があるかもしれませんね。
腸内環境を改善するなら、乳酸菌ではなく「ビフィズス菌を増やすこと」に目を向けることの方が重要です。
飲むヨーグルトのビフィズス菌の効果は?
飲むヨーグルトに限らず、ヨーグルトにはビフィズス菌が含まれています。
しかしそれは乳酸菌のように発酵の過程で増殖したものではなく「人工的に付与する」という形でビフィズス菌を加えています。
そもそもビフィズス菌は酸素を嫌う性質があるので(偏性嫌気性)、食品の中には存在せず酸素がない生物の大腸にしか生息しない細菌です。
だからヨーグルトにも人工的に付与する形を取っているのですね。
とはいえ、ヨーグルトはその表面が酸素に触れやすくその分ビフィズス菌が死滅しやすくなってしまいます。
さらに言うとそのビフィズス菌を摂取する過程で消化液に浸されて死滅してしまうという恐れもあるのです。
その点を改良するべく「カプセルにビフィズス菌を閉じ込めて大腸に届けるヨーグルト」なんてのも発売されていますが、飲むヨーグルトに関してはまだ無いですね。
飲むヨーグルトで下痢になる?
飲むヨーグルトで下痢になる、という人もいるみたいですね。
飲むヨーグルトで下痢になる原因はいくつか考えられます。
まず一つは「乳糖」により消化不良を起こしているということ。
いわゆる乳糖不耐症というやつですね。乳糖に対する消化酵素がない場合に浸透圧性による下痢を起こしてしまうというものです。
さらには、単に「冷えていること」も原因になります。
冷たいものを飲み過ぎると下痢や腹痛になるというのは子供でも分かりますよね。
あれは内容物から水分を吸収できずに便が水っぽくなるということと、体温が冷えすぎるのを嫌って体が水分を緊急排出する働きをするために起こります。
飲むヨーグルトよりも効果がある方法とは
飲むヨーグルトのように乳酸菌、ビフィズス菌など腸内で良い働きをする細菌を取る食品を「プロバイオティクス」と呼ぶのですが、これは腸内環境改善の食品の分類では最も古い種類になります。
摂取をやめると効果が薄れてしまう上に、定着しづらかったり死滅してしまうという問題点を抱えています。
だからここは、少し視点を変える必要があります。
腸内のビフィズス菌を増やす方法は「直接取る」だけではありません。
それは「腸内に今あるビフィズス菌を増殖させる」という方法です。これはプレバイオティクスと呼ばれていますね。
もっと簡単に言うなら「ビフィズス菌のエサになる物質を取りましょう」ということです。
これは飲むヨーグルトのようなプロバイオティクスとは異なり
・様々な種類のビフィズス菌に働きかけることが出来る
・ビフィズス菌を外部から取り入れるわけではないので「死滅する」という恐れがない
という利点があります。
このプレバイオティクスの代表的な存在は、オリゴ糖や食物繊維です。
オリゴ糖と食物繊維は、共に「難消化性の糖質」です。
ビフィズス菌は糖質が大好物なのですが、普通の糖質を取っても吸収されてしまってエサにはなりません。
オリゴ糖や食物繊維は小腸で吸収されずに大腸に届けられ、ビフィズス菌のエサになって増殖させてくれます。
オリゴ糖と食物繊維はどっちがいい?
じゃあオリゴ糖と食物繊維はどっちが良いのか?という疑問が湧いてきますね。
オリゴ糖と食物繊維の異なる点は「分子の大きさ」です。
オリゴ糖は通常、糖が3~10個くらい結合した構造をしているのですが、食物繊維の構造はそれよりもずっと大きくなっています。
そして分子が大きい方が腸内細菌には分解されにくくなります。つまり分子が大きい食物繊維のほうがビフィズス菌のエサにはなりにくいということです。
食物繊維にも、大腸の奥の方のビフィズス菌を増やすことが出来るという利点があるので大切なことは間違いないですが、腸内環境が悪化していてビフィズス菌が少ない人にとっては食物繊維はなかなか利用しづらいので、そういった人への効果を考えるとオリゴ糖に軍配が上がります。
ただしオリゴ糖は「消化されない」という性質上、過剰に取りすぎると下痢を起こしてしまいます。
乳糖不耐症と同じ原理ですね。
逆に言うと、オリゴ糖が消化されずに大腸のビフィズス菌のエサになっているということの裏返しでもあります。
オリゴ糖は甘味料なので何にでも合う強みもありますね。
コーヒーやヨーグルトに入れるのはもちろん、ハンバーグや餃子のタネなんかにも入れても良いですし、味噌汁、すき焼き、肉じゃが、パン、ケーキ、何にでも合います。
続けるということに関しては相当強いでしょう。私もコーヒーに入れてオリゴ糖を飲み続けています。
オリゴ糖を取ることによって得られる効果は便秘改善だけではありません。
ダイエット、不妊症、美肌・・・多くの女性が抱えているであろう悩みのほとんどが実は腸内環境から来ているからです。
このあたりはオリゴ糖の効果の話で詳細を書いていますのでそちらを参考にしてください。
まとめ:飲むヨーグルトって本当に便秘に効果あるの?飲むと下痢になる?
飲むヨーグルトはプレーンヨーグルトを攪拌して細かく砕いたものなので栄養に関しては普通のヨーグルトにも劣りません。
ただ飲むヨーグルトに含まれる乳酸菌は定着しづらく腸内での寄与度が低く、人工的に付与したビフィズス菌は死滅する恐れがあり、あまり高い効果は期待できません。
飲むヨーグルトより「腸内のビフィズス菌を増やすもの」の代表であるオリゴ糖や食物繊維を取るほうが高い効果が得られるでしょう。
オリゴ糖が具体的にどんな効果をもたらすのか、というのはオリゴ糖の効果の話を参考にしてください。
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私も使ってみて便秘が解消しましたし、実際に使っての詳細なレビューも書いています。日本一売れているオリゴ糖を詳しく知りたいという方はそちらもご覧ください。