オリゴ糖というとシロップが真っ先に思い浮かびますが、オリゴ糖シロップに使われているオリゴ糖はイソマルトオリゴ糖一種類のものが多いです。
このイソマルトオリゴ糖シロップは手に入りやすく、安価で購入できるという利点があるのですが腸内フローラを良くして便秘を改善したいなどの目的ではそれほど効果が高くありません。
なぜイソマルトオリゴ糖シロップは効果が薄いのか?ということをお話していきたいと思います。
目次
イソマルトオリゴ糖とは
オリゴ糖シロップには大抵入っているイソマルトオリゴ糖とは一体何なのかというと、グルコース(ブドウ糖)を構成糖とする3~7個の糖が結びついたオリゴ糖で、マルトース(麦芽糖)が含まれていることが名前の由来になっています。
イソマルトオリゴ糖が日常の食品ではどんなものに含まれているかというと、醤油、みりん、味噌、清酒といった発酵食品や天然のはちみつにも含まれています。天然由来の蜂蜜に含まれるオリゴ糖なんてきっと皆さん大好きな言葉ですよね。
でも、天然由来だからって100%安全じゃないですからね。そこはきちんとイソマルトオリゴ糖とはどんなものなのか?ってもう少し理解を深めてから判断しましょう。タバコだって毒キノコだってフグ毒だって天然由来なのですから。
イソマルトオリゴ糖の甘さは砂糖の40%~50%程度で、それほど強い甘さがあるわけではありませんがまろやかでコクのある甘味があり、熱や酸に強いので料理などにも気軽に使えます。
カロリーは4kcal/gで砂糖と大体同じなのですが、この理由については後述します。
イソマルトオリゴ糖の原料や作り方は
まずは、イソマルトオリゴ糖がどんな原料から作られ、どのような作り方をするのかというのをお話していきましょう。
醤油や味噌などの調味料やはちみつにも含まれるとは言いましたがそれは微量です。
イソマルトオリゴ糖は、じゃがいもやとうもろこしなどのデンプンを原料にして酵素分解することで作られます。
じゃがいもやとうもろこしは安価に入手できますし、抽出するのではなく酵素が勝手に分解してくれるという点からイソマルトオリゴ糖は製造コストが安く済むという利点があります。
つまり、製造コストの点で有利なのでイソマルトオリゴ糖シロップが広く商業的に使われているというだけなのです。実際、amazonや楽天などで最安値のオリゴ糖シロップを探してみるとこのイソマルトオリゴ糖シロップが来ていると思います。
私がamazonで最安値のオリゴ糖シロップを検索したところ井藤漢方製薬のイソマルトオリゴ糖がヒットしました。1000gでなんと驚きの386円(2017年3月時点)です。
例え安価でもイソマルトオリゴ糖にすごい効果があれば良いのですが、実はイソマルトオリゴ糖は他のオリゴ糖に比べて効果が弱いとされているのです。
イソマルトオリゴ糖の効果とは?
イソマルトオリゴ糖は他ならぬオリゴ糖の一つなのですから、胃や小腸で消化・吸収されずに大腸に届いてビフィズス菌のエサになるという効果は確かに期待できます。
しかしイソマルトオリゴ糖は一部消化性のオリゴ糖です。
つまり、イソマルトオリゴ糖の一部は胃や腸で消化・吸収されてしまうため全てが大腸に届くわけではないのです。具体的な数値で言うと10%~15%が消化性オリゴ糖で、残りの90~85%ほどが難消化性のオリゴ糖です。
そして消化・吸収されるということはエネルギーとして使われるということでもあり他のオリゴ糖に比べてカロリーが高くなります。だから先ほど、イソマルトオリゴ糖のカロリーが4kcal/gで砂糖と同程度という風にお話したのです。
とはいえオリゴ糖のカロリーは砂糖とは違って基本的には「短鎖脂肪酸」換算での数値です。だからカロリーがあるといっても実質的にはほぼ太らないようなものですが、イソマルトオリゴ糖は一部消化されるので他のオリゴ糖に比べてカロリーが高くなります。
もちろん砂糖に比べれば太りにくいし、一部が大腸に届いてビフィズス菌のエサになる効果も確かですからその点は無駄にはなりません。そもそもオリゴ糖全般がビフィズス菌を増やすのには効果的ですからね。
事実として、イソマルトオリゴ糖は消費者庁にトクホ(特定保健用食品)として認定されております(推奨1日摂取量10g)。
工業的に安価な生産が可能なことから含まれる商品の母数が多いことも理由としてありますが、イソマルトオリゴ糖はやはり一定の効果があることは認められます。
イソマルトオリゴ糖は血糖値を上げやすい
オリゴ糖はその難消化性から、糖尿病患者でも急速に血糖値を上げないことから通常の砂糖よりも摂取が推奨されておりますが、この点でもイソマルトオリゴ糖は少し注意が必要です。
やはり一部消化性というイソマルトオリゴ糖の性質が関係しているのですが、消化されてグルコースに分解されればその分血糖値が上昇しやすくなってしまうということです。
他の難消化性のオリゴ糖でもカロリーは0というわけではありませんが、それは難消化性のオリゴ糖が腸内で分解されて作られる短鎖脂肪酸が大腸のエネルギーになるからであり、少なくとも糖分由来のカロリーではありませんが、イソマルトオリゴ糖には糖由来のカロリーが含まれるのです。
市販イソマルトオリゴ糖シロップの問題点
ここまではイソマルトオリゴ糖そのもののお話をしてきましたが、ドラッグストアやスーパーで売られているイソマルトオリゴ糖シロップのお話をしていきましょう。
イソマルトオリゴ糖の甘さは本来、砂糖の30%~50%ほどです。
でも市販のイソマルトオリゴ糖シロップを舐めてみると分かるけど、すごく甘くてとても砂糖の半分以下の甘さとは思えませんよね。これにもちゃんと理由があります。
それはオリゴ糖の純度の問題であり、市販のイソマルトオリゴ糖シロップにはイソマルトオリゴ糖だけでなく、他にも色々な物が入っていることが多いのです。
例えばこちらのサイトではスーパーで購入したオリゴ糖についてどんな成分が入っているのかというのを調べていますが、オリゴ糖だけでなく還元麦芽糖水飴、完全水飴、水溶性食物繊維、人工甘味料のスクラロースが含まれているというのを報告しています。
まあ水溶性食物繊維はこれもオリゴ糖と同じようにビフィズス菌のエサになるから良いですが、問題はそれ以外にもなんか色々加えてめっちゃ甘くした挙句にオリゴ糖は100g中にたったの2.7gしか含まれていなかったそうです。しかも人工甘味料まで使っているという具合です。
あと他のオリゴ糖シロップではショ糖(砂糖)を使っているものもよくあります。
このシロップにはイソマルトオリゴ糖ではなくキシロオリゴ糖が使われているようですが、イソマルトオリゴ糖も同じです。たとえ3%にも満たなくてもオリゴ糖が入っていれば「オリゴ糖シロップ」を名乗っているんだとすると、オリゴ糖を買う前にまず裏面を見てから判断しないといけないってことですよね。
まあこの3%弱しか含まれていないオリゴ糖というのもかなり極端な例ではあるのですけれどね。大抵は、イソマルトオリゴ糖を50%程度含んだシロップが売られているはずです。それでも50%しかないんですよね。
これはイソマルトオリゴ糖自体の問題というよりは「市販のイソマルトオリゴ糖シロップ」の問題と言えるでしょうね。
じゃあどんなオリゴ糖を選べばいいの?
とりあえず試しに使ってみるなどの動機で使うなら市販のイソマルトオリゴ糖シロップでも良いですが、腸内フローラを改善したいというなら
①オリゴ糖の純度が高い
②数種類のオリゴ糖が含まれている
というオリゴ糖を選ぶのが良いでしょう。
腸内の善玉菌であるビフィズス菌はオリゴ糖をエサにするとはいえ、ビフィズス菌にも数種類あってそれぞれ好みのオリゴ糖が異なるためオリゴ糖も色んな種類が入っているもののほうが効果が高くなります。
また、余計な物が入っておらず純度が高いものほど効果が高いのは当然ですよね。
そこで私はカイテキオリゴというオリゴ糖をオススメしています。
こちらは純度98%以上のオリゴ糖で、2013年~2015年の2年間の間で、日本で最も売れたオリゴ糖になっています。
イソマルトオリゴ糖以外には
・ラフィノース(ビートオリゴ糖)
・フラクトオリゴ糖
・ミルクオリゴ糖
・環状オリゴ糖
などのオリゴ糖が使われており、しかもそれがビフィズス菌が最も活性化する独自の黄金比率でブレンドされています。
この黄金比率はEOS理論と言われており、販売会社が特許申請中です(特許出願番号2013-509964)。
カイテキオリゴは日本一売れているオリゴ糖でもあり、私自身も実際に使ってみての詳細なレポートを書いていますのでそちらもぜひ参考にしていただければと思います。
まとめ:イソマルトオリゴ糖シロップは便秘に効果なし?血糖値を上げる?
イソマルトオリゴ糖の効果や市販のイソマルトオリゴ糖シロップの問題点などをお話してきましたが、まとめると
・イソマルトオリゴ糖は安価で作れるのでシロップによく使われている
・イソマルトオリゴ糖は一部消化性のため他のオリゴ糖より効果が薄くカロリーが高い
・イソマルトオリゴ糖シロップは余計なものが色々入っている可能性が高い
・オリゴ糖を選ぶなら数種類のオリゴ糖が入っているものや純度が高いものを選ぶと良い
ということですね。イソマルトオリゴ糖は効果がない、とまでは言いませんがその効果は他のものに比べて薄いのでオリゴ糖を選ぶなら裏面の成分表示をまず確かめてみましょう!
オリゴ糖ならこれ!
オリゴ糖をお探しでしたら、すでに実績があって口コミでの評判も良好なものを買うのをオススメします。
私が使っているオリゴ糖は数種類のオリゴ糖を黄金比率でブレンドした高純度のオリゴ糖というもので、「日本一売れているオリゴ糖」でもありその実績と信頼は確かなもので、妊婦や赤ちゃんでも安心して使うことが出来ます。
オリゴ糖にも色々な種類がありすぎてどんなオリゴ糖を選んだら良いかわからないという方は是非このオリゴ糖を参考にしてくださいね。
私も使ってみて便秘が解消しましたし、実際に使っての詳細なレビューも書いています。日本一売れているオリゴ糖を詳しく知りたいという方はそちらもご覧ください。