日和見感染症という病気があります。
日和見感染症というのはあまり聞き慣れないですよね。
それもそのはずで、健康な人であれば発症することは通常ない病気です。
一体日和見感染症とはどのような病気なのでしょうか?その原因菌・起因菌や症状についてお話していきたいと思います。
目次
日和見感染症とは
日和見感染症とは、普通の人にとっては害がないような弱い細菌やウイルスによって発症する感染症のことです。
つまり、普段「日和見」をしている菌によって引き起こされる感染症というわけですね。
日和見感染症にかかる人の共通点というのは「免疫力が低下している人」というところにあります。
・悪性腫瘍で抗がん剤を服用したり放射線治療を受けている人
・糖尿病患者
・腎不全の人
・臓器移植手術のために免疫抑制剤を服用している人
・高齢の人
・後天性免疫不全症候群(AIDS)にかかっている人
などが日和見感染症にかかりやすいのです。
総じて言えるのはかなり重い病気にかかっている人が日和見感染症になりやすいということですが、例え健康な人であっても免疫力が落ちている時は注意が必要です。
日和見感染症の原因菌・起因菌と症状
日和見感染症の原因菌・起因菌とそれに伴う症状には様々なものがありますが、原因菌で見ると大きく4つに分けることが出来ます。
細菌
細菌が原因菌になるのはそのまま「細菌日和見感染症」と言います。
- MRSA(多剤耐性黄色ブドウ球菌)感染症・・・髪の毛や皮膚などにある細菌で肺炎や敗血症などの症状
- 緑膿菌・・・自然界(特に水回り)にある細菌で肺炎、敗血症、尿路感染症などの症状
- レジオネラ菌・・・河川や湿った土壌にいる細菌で頭痛、高熱、肺炎などの症状
- 非結核性抗酸菌・・・土や水に存在する細菌で咳、痰、発熱などの症状(結核とは違い他者に感染はしない)
真菌
真菌はいわゆる「カビ」のことです。
- カンジダ菌・・・性器周辺の皮膚に生息している真菌で、強い痒みを伴うカンジダ症を引き起こす
- ニューモシスチス菌・・・存在する場所は明らかになっておらず発熱、咳、呼吸困難などの症状
- クリプトコッカス菌・・・ハトの糞に汚染されている土壌に存在する真菌で、発熱、頭痛、吐き気など風に似た症状
- アスペルギルス菌・・・空気中のホコリや通気口などに存在する真菌で、喘息、肺炎などの症状
ウイルス
ウイルスは細菌と違い単独で増殖できないので人の細胞に侵入して増殖します。
- サイトメガロウイルス・・・世界中のいたるところにいるウイルスで、倦怠感、発熱、のどの痛みなどの症状
- ヘルペスウイルス・・・体内に生息するウイルスで、唇や口周りにピリピリ、ムズムズなどの違和感
- 水痘・帯状疱疹ウイルス・・・体内に生息するウイルスで、水疱瘡の症状
原虫
原虫というのは微生物のことです。
- トキソプラズマ・・・あらゆる生物の体内や土壌にいる微生物で、風邪に似た症状やリンパの腫れなど
- クリプトスポリジウム・・・あらゆる生物の消化管に寄生する微生物で、下痢・胃痛・腹痛などの症状
- ジアルジア・・・汚染された飲食物や糞便に生息する微生物で、激しい下痢や腹部の痙攣などの症状
総じて言えるのは、日和見感染症の病原菌・起因菌はどれも身近なところに生息するので完全に防ぐことは出来ず、己の免疫力次第ということですね。
腸から日和見感染症が?
腸内細菌というと善玉菌と悪玉菌が有名ですが、実はその二つよりも腸内での生息数が圧倒的に多いのが日和見菌です。
善玉菌:悪玉菌:日和見菌 の比率は健康な人であっても 2:1:7 となるほどです。腸内細菌のほとんどは日和見菌と言えるでしょう。
日和見菌というのは、普段は文字通り「日和見」を決め込んで体には影響を及ぼさないのですが、善玉菌と悪玉菌のうちどちらか優勢になったほうと同じ働きをするようになります。
善玉菌優勢なら善玉菌のように働き、悪玉菌優勢なら悪玉菌のように働く、それが日和見菌です。
日和見感染症と日和見菌には直接の関係があるわけではありませんが、普段は無害な存在でありながら弱ったところに追い打ちをかけるという挙動がそっくりですよね。
ただ日和見菌の場合は「善玉菌優勢なら善玉菌のように働く」という特性もあるので、うまくいけば味方につけることも出来ます。
日和見菌を味方につけた腸内環境は、日和見感染症の最大のキーワードとも言うべき免疫力を手にすることが出来ます。
なぜ腸内環境と免疫力に関係が?
なぜ腸内環境を整えると免疫力をアップさせることが出来るのでしょうか?
免疫力と関係のあるものと言えば、身近な例だと花粉症などのアレルギー反応がありますね。
ビフィズス菌と花粉症の関係を調べた実験があるのですが、花粉症患者にビフィズス菌の粉末を投与したところ、投与しなかった人に比べて花粉症の症状が和らいだという結果が得られました。
なぜ腸内環境が整うと免疫力が高められるのかというと、腸内のビフィズス菌が増加したことにより「短鎖脂肪酸」が多く生み出されるようになったことが原因です。
短鎖脂肪酸はビフィズス菌がオリゴ糖や食物繊維などの難消化性の糖質をエサにすることで生み出される物質で、具体的には酪酸、酢酸、プロピオン酸などがあります。
この短鎖脂肪酸のうち酪酸には炎症やアレルギー反応を抑制する「制御性T細胞」という細胞を増殖させる効果があり、これが免疫力向上の正体です。
マウスの実験では、大腸に酪酸を投与して制御性T細胞を増加させることで大腸炎を抑制したというものもあります。
そもそも腸というのは食物を摂取した栄養を吸収する最終窓口であり、ここで有害な物質とそうでない物質を取り分けるフィルターのような器官です。
有害物質の体内への侵入を簡単に許すわけにはいかないので腸には体の免疫細胞の6割が集結しているほどです。
そのことを考えても、腸内環境を整えることが免疫力向上につながるというのは当然なのです。
腸内環境を整えて体のトータルケアを!
腸内環境の改善がもたらす効果は免疫力向上だけではありませんし、便秘の改善だけでもありません。
先ほど話に出た短鎖脂肪酸は
・腸内を酸性に保って悪玉菌の繁殖を防ぐ
・腸の蠕動運動を活性化させる
・病原菌などの有害物質から守るバリア機能の強化
・余計な脂肪の分解
・糖尿病の予防
・大腸がんの予防
・カルシウム吸収を促して骨の強化
・妊娠しやすい体づくり
といった様々な効果をもたらしてくれます。
腸は「第二の脳」と言われるほど複雑な器官で「腸を制する者は健康を制する」とも言われているほどですから、腸の改善は様々な健康効果を得られます。
「腸内環境を整える」ためには食物繊維やヨーグルトなどが思い浮かびますが、これらよりも効果が高いのはオリゴ糖です。
オリゴ糖はビフィズス菌のエサになってビフィズス菌を増やし、短鎖脂肪酸を生み出してくれます。
オリゴ糖の詳しい話については、オリゴ糖の効果の話をご覧いただければと思います。
なぜオリゴ糖が食物繊維やヨーグルトより効果が高いのかということも詳しく話しています。
オリゴ糖で腸内環境を整え、免疫力の向上をして日和見感染症の原因を作らないようにしましょう。
まとめ:日和見感染症とは?その原因菌・起因菌や症状とは?
日和見感染症は、普段は害のない弱い病原菌が原因で抗がん剤治療や老化などで免疫力が落ちた人がかかってしまう病気で細菌、カビ(真菌)、ウイルス、微生物(原虫)などが原因菌・起因菌となり得ます。
基本的にはガンや糖尿病など重い病気の人が発症することが多いですが、加齢による免疫力低下でも引き起こされるので健康な人でも免疫力が低下しないように日頃から注意する必要があります。
免疫力は腸内環境を整えることで手にすることが出来ます。
そして腸内環境を整えるには食物繊維やヨーグルトよりもオリゴ糖がより高い効果が得られます。
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